新建築家技術者集団

建築とまちづくり

2012年3月号(No.406)

特集:エコ住宅の技術を問い直す

エコ住宅とは、建設時や居住寺にエネルギーのムダな消費がなく、材料も自然の循環に沿ったものを使用し、ライフサイクルを通じて環境への負荷が少ない住まいです。環境破壊によって人類の未来が危惧されている今日、エコ住宅は社会的に強く求められています。さらに原発事故はエネルギー利用のあり方に深刻な課題を突き付けました。
このようにエコ住宅をづくりは建築家技術者にとって重要な使命ですが、技術的には改善すべき課題をいくつも抱えています。
エコのためのさまざまな技術や材料が開発される一方で、そうした要素技術や材料が間違って使われたり、勘違いされたりしていることも少なくありません。かつては、壁に入れた断熱材を外側に押しつけ、内壁側に隙間をつくって内部結露を生じるミスが多発しました。いまでも、場合によってはまったくの逆効果を生んでいる場合もあり、環境に対する正しい理解と技術・材料の正しい使用が求められています。
要素技術を単に積み重ねただけの設計にとどまっている事例も少なくありません。総体としての効果を充分に検証する必要があります。そのためには科学的なチェックシステムを設計の一過程として組み込む努力も必要です。
原理的には優れた技術なのにコストや技術的未熟さから普及しない例もあります。RC造の外断構法はその典型でしたが、近年そうした壁を乗り越えて普及するとともに、その効果が実証されています。
本特集では、こうした視点からエコ住宅づくりの技術を問い直し、本来の姿を展望します。
(特集担当編集委員/鎌田一夫)
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・魅力的な都市空間の再生を、伝統的なまちの空間構造に学ぶ-8-川越(3) /福川裕一
・忙中閑 天下りという亡国 /永山孝一
<主張>住宅版改正省エネ法はいらない /片井克美
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<特集>エコ住宅の技術を問い直す
・現代エコ住宅づくりの課題 /丸谷博男
・熱エネルギー利用の科学的評価を /福田啓次
・分譲マンションの外断熱改修とその効果 /大橋周二
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・日本の木造モダニズム建築発見 (1) /三沢 浩
<新建のひろば>
-震災復興会議ほか支援活動の記録(2012年2月~2012年3月)
・FOLK ARCHITECTURE (3) /伴 年晶
〈表紙写真〉福田啓次  〈特集扉写真〉丸谷博男

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