新建築家技術者集団

建築とまちづくり

2001年7月号(No.289)

■特集■高齢者が住まうかたち

 四、五〇代にようやく「我が家」を建て、住宅ローンの二〇年払いがこれもようやく終わろうとする時、こどもたちは家から消え、広い家にぽつんと夫婦だけが残る。運が悪ければ、どちらか一人だけが残っている現実となる。
老境に入った時、改めて自分の人生を目の当たりにする。フウーっと漏れる溜息にもためらいがある。
さて、これだけが老後の現実というわけではないが、現実の老後にはもっともっと複雑な人間関係があり、しがらみがある。そして見えない未来に対しての大きな不安がある。
私たち建築設計を業としているものは、仕事の中でこの現実を受け止め、生活設計にまで踏み込んで、暮らし方とその器を設計することが多い。最近では自分自信の老後も現実化している。ついこの間までは、老後の夢を語っていた。しかし最近では、老後の健康と生活をどのように描いていくかの関心の方が大きくなってきている。
ここで改めて、「老後の暮らし方・ライフスタイル」と「家・住まい」との関係を概観するとともに、さまざまな真実に踏み込んでみようと思う。
(特集担当編集委員 丸谷博男)

老後とすまい、その現実 園田眞理子
震災復興公営コレクティブハウジング「ふれあい住宅」 石東 直子

シニアハウスの実像

高橋 英與
福祉と暮らし、そして住まい
――地域で暮らす
大熊  明
田舎暮らしで人生設計を実現 三宅 由紀
雲あけて杏里をわたる今朝の鐘
――グループハウス漆屋
漆原 三男
安藤 良子
岡村 光枝
佐藤 正秋
佐藤  和
老後を生きるための己の道さがし
──夢から要介護まで、そして死へ
丸谷 博男
■連載
《忙中閑》 産地だからこそ新しい 丸谷 博男
《建築運動史28》 70年代初頭 新建築家技術者集団 支部の結成と活動の発展 本多 昭一
《主張》 「木と森林の再生」に向けて 加瀬澤文芳
《家具とインテリアの近代1》 中村 圭介
《イタリアの都市と空間1》 ローマの都市空間 松岡 宏吉
《ワーク&ワーク新建56》 土間のある家 足助町S邸 河合 定泉
《面白かった本・気になる本》
梶浦恒男『新世紀のマンション居住』(彰国社)
(財)世田谷区都市整備公社まちづくりセンター編『森をつくる住まいづくり』(世田谷区都市整備公社まちづくりセンター)
《ひろば》 全国常任幹事会報告(01/5/26-27)/第22回大会決定の会員・読者拡大目標達成への取り組みのお願い/欠陥住宅東北ネット結成/品確法学習会を開催/関西ブロック企画 建築系の学生さん達に建築とまちづくりの展望を語る/増田先生を迎えて
新建憲章(案)に対して寄せられた意見 規約・綱領改訂検討委員会

 

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